インド・アウランガーバード、世界遺産のエローラへ~座席、昨日のスコールで洗いました!?~
- on-foot
- 2016年11月29日
- 読了時間: 4分
※こちらの記事は2012年11月22日~2013年6月28日まで東南アジアを周遊した時の記録です。以前のブログを閉鎖し、当ブログと統合しました。情報が古い為、変更されている点が多いと思いますので、ご了承の上でご参考にして下さい。
ついに行ってきましたエローラ…とは言ってもインドに来るまで知らなかったんですよね…苦笑。実際エローラって何!?という方も多いと思うので、今回はいつもの記事にエローラの説明を織り交ぜながら進めていこうと思います。少しでもエローラを知って頂けたら幸いです!!

今日は朝から頑張りました。最近では滅多に起きることのない6時半に起床し、セントラル・バススタンドへ…プラットホーム8番からエローラ行きのバスに乗ります。(所要時間は1時間弱、料金は24ルピーでした。)

なぜかほとんどの座席が濡れている…「さては昨日のスコールで洗ったか!?」と思えてしまうのがさすがインド…。

しばらく進むと視界が開けてきます。デカンの台地、この場所にエローラはあるのです。
エローラについてのまとめ
1983年に世界遺産に登録されたエローラの石窟寺院は全部で34窟あり、7~8世紀に造られた第1~12窟の仏教石窟群、6~9世紀に造られた第13~29窟のヒンドゥー教石窟群、9世紀頃に造られた第30~34窟のジャイナ教石窟群に分かれています。
①仏教石窟群
エローラにある石窟群の南にはインドで仏教が衰退していく頃の石窟群があります。この石窟群は全部で12ありますが、第10窟以外はヴィハーラと呼ばれる僧院形式で、僧侶の住居として使われていたそうです。その中でも第1窟は食料を貯蔵した場所、第5窟は講堂、第12窟は整然と部屋が並び、1~2Fは僧房、3Fは講堂として使われていたと考えられているそうです。また他と形式の違う第10窟はストゥーパ(仏塔)を祀るために作られており、唯一のチャイティヤ(塔院)窟です。


シンプルイズベスト…久しぶりに仏教の仏像を見ると落ち着くのは子供の頃からよく鎌倉の長谷寺へ足を運んでいたからでしょうか…。
②ヒンドゥー教石窟群
ヒンドゥー教石窟群は全部で17あり、第16窟のカイラーサナータ寺院は巨大な岩山を切り開いて造った石彫り寺院として有名です。衰退した仏教にかわり勢いをつけてきたのがヒンドゥー教で、仏教窟との大きな違いは、僧たちの住むヴィハーラ窟がないこと。この点からこの場所が修行の場所ではなく、神を祀ることを目的として造られたことが分かります。彫刻も仏教窟と比べて表情豊かなのは宗教的な特徴かもしれません。


上の写真がカイラーサナータ寺院…着工からおよそ100年で完成、当時のインド人の平均寿命が30歳だったことを考えてとすごさが分かるのではないでしょうか。
③ジャイナ教石窟群
カイラーサナータ寺院から1km離れた北の外れにあるのがジャイナ教石窟群で、全部で5あります。9世紀にこの地を治めていた君主がジャイナ教を保護したことから造られたそうです。第32窟はカイラーサナータ寺院と似たような作りになっていて、ジャイナ教石窟群の中では最大の見どころとなっています。仏像、柱の彫刻などの細かさがジャイナ教の特徴かもしれません。


仏教石窟群やヒンドゥー教石窟群と比べると本当に彫刻が細かい!!
※造られた時期が違うのにそれぞれが破壊されることなく残っているという点が何より興味深いですね。インド人は意外と他教徒に対して寛容なのかもしれません。
と、エローラのまとめはこの辺にしておいて…

エローラはこんな感じの場所にあります。欧米人が多いと思いきやインド人が圧倒的に多く、昨日のアウランガーバード観光の際もそうでしたが、なぜか日本人と一緒に写真を撮りたがる…何とも新しいパターンです。

エローラには多くのリスがいて頑張ればこんな写真も撮れます。
※エローラについてあれこれ書いてみましたが、個人的にはそこまでおすすめの場所ではありません。もちろん世界遺産制覇を目指しているかたや遺跡が好きな方にはいいかもしれませんが、おそらく通常2時間もあれば十分…アンコールワット遺跡やバガン遺跡に行っているほびとにとってはあまり魅力に感じませんでした。
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